川本 渓太 『 - おもての風景 - 』

長い間、このモチーフを描き続けているが、どうしてこのモチーフに固執しているか自分でもよくわからない。昔、小学生の時に作ったお面を着けた自画像を描いた事がある。その時、お面を着けることにより顔面がもつ生動が消え、怪しさを帯びる事に深く関心を持った。些細なきっかけだが、そこからずっとこのモチーフを追っている。お面を着けるとはどういうことか。他人からの眼差しに対する防御か、それとも社会的役割を演じる人格の外面か。本来であれば活き活きとこちらを眼差しているはずの子供たちが、絵画の中で架空のお面にすり替えられることにより表情を失う。日常的な風景から、そこに潜む奇妙なものを暗に示しているような。

デビッドリンチが監督をした、ブルーベルベットという映画がある。
オープニングで、のどかな町の風景と、ミクロの世界で死屍累々を蠢く蟲たちが映し出された。少年の頃に観たそのイメージがどうしても忘れられない。

●期間
2022年11月11日(金)〜11月26日(土) 
13:00-20:00 
会期中、金・土・日・祝日のみオープン

●会場
gallery TOWED 2Fスペース
●作家​​​​​​​
川本 渓太 / Keita Kawamoto
1997 埼玉県出身
2019 多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
受賞
2017 世界絵画大賞展2017 ホルベイン工業賞
2018 ターナーアワード2018 未来賞
2020 世界絵画大賞2020 大賞
2021 FACE2021 入選

展示
2017 世界絵画大賞展2017、東京都美術館
2018 ターナーアワード2018、ターナーギャラリー
2019 Roppongi α Art Week 2019「 川本渓太 × しろこまたお」展 Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi
2021 世界絵画大賞2020 東京都美術館
2021 FACE2021 SOMPO美術館
2022 「BladeNextvol.3展」賀口舟梧×川本渓太 展 HideharuFukasakuGalleryRoppong
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