岡本 秀
『〈線の絵_デビルドッグ犬〉〈部屋の画面〉ほか数篇 』
現実のインクの線をシミュレーションして作られたデジタルツールによる線を丁寧に描く。《線の絵_デビルドッグ犬》
支持体、展示される場所、鑑賞者による移動観察といった周縁的な要素を含めて絵画空間のなりたちを考える「襖絵の絵」シリーズを、屏風形式で制作する。《部屋の画面》
など、表題作2点に、新作・旧作やドローイングを交えて絵画作品を展示します。個展を、個人のなかに内在する複数の態度の合流点として捉え、異なるテーマや動機づけで描かれた作品をできるかぎり一葉一葉で構成する、短編集のような展示です。


●期間
2024年9月7日(土)〜9月28日(土) 
13:00-19:00 
会期中、土・日・祝日のみオープン


●会場
gallery TOWED 1F


●作家​​​​​​​
・岡本 秀 / Shu Okamoto
撮影:木奥 惠三
【略歴】
1995年 奈良県生まれ
2020年 京都市立芸術大学大学院修士課程絵画領域日本画専攻 卒業
三菱商事アート・ゲート・プログラム2021-2022 ブレイクスルー部門 採択 〈個展〉
2022年7月 「居かた、見ため」(FINCH ARTS、ARTRO/いずれも京都)
2023年8月 「グランピング・ノート(β版)」(BnA alter museum 1,2F/京都) 〈グループ展〉
2022年1月 「Kyoto Art for Tomorrow 2022ー京都府新鋭選抜展ー」(京都市文化博物館/京都)
2022年2月「MIMICのリサーチ・アーカイブ pt.1 石井海音」(imura art gallery/京都/リサーチプロジェクト MIMICの調査者として参加)
2023年2月「三菱商事アート・ゲート・プログラム2021-2022 支援アーティスト6組による新作展」
2022年5月 「グリー、グルー、グロー」(FINCH ARTS/京都)
2023年9月 大槻拓矢、岡本秀二人展「Slow copies」(COHJU CONTENPORARY ARTS/京都) 〈受賞〉
2021年3月 「VOCA展2021 現代美術の展望・新しい平面の作家」佳作賞・大原美術館賞 〈そのほかの活動〉
2020年〜 アーティストリサーチプログラム「MIMIC(岡本秀、熊野陽平)」企画


【作家説明】
いつもは周縁化されている要素や、些細で個人的な思い、実存的にゆずれないこだわりといった、全体から言えば細部に属するものが、社会や歴史の流れとどう共存しているのか、どう共存していけばいいのか、絵画の制作や美術史の検討をモデルに考えています。 具体的な発表作品としては、日本画を起点に、襖という支持体や、画中画などメタ的手法をつかって、絵画のあり方を考える「襖絵の絵」のシリーズ、1回の鑑賞体験について作品を制作し続ける「別名で保存」シリーズ、集合体の中での他者との緊張関係を絵にした《くくるく療法》や《サザエ》などがあります。また、より直接的にひとの固有性に焦点をあてる企画として、アーティスト自身でアーティストをリサーチするプログラム MIMICがあります。
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